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GameSynth version2021.1リリース
2021/08/05

DSP Actionで線を描いて効果音を生み出そう!

DSP Actionでは、これまでのDSPシリーズにない新機能「グラフィックトリガー」が搭載されています。

DSP Motion同様、マウスやペンタブレットの動き、速度、位置で音のめりはりをコントロールできるのに加え、サウンドトリガーとして機能する新たなインタラクションが加わり、画面上にちりばめられた線、図形、モザイクなどのグラフィックトリガー上をマウスポインタが通過するたびに、現在の音の変調や新たな音の再生が行われるようになりました。

サウンドジェネレーターごとに、様々な種類のグラフィックトリガーが搭載されています。本ブログで、その種類を見ていきましょう。

基本

グラフィックトリガーは、画面右側の「コントロール」セクションにあります。パラメーターを使って、ユーザー自身で線や図形の配置、サイズ、方位などを変えることができます。

多くの場合、「グラフィックシード」パラメーターが備わっており、同じ設定で、様々なグラフィック構成を試していくことができます。合成パラメーター同様、複数ファイル書き出しの際に、こちらのパラメーターにもランダム幅を割り当て、バリエーションを自動で作成することが可能です。

Control

トリガーライン

DSP Actionには様々なタイプのトリガーラインがあり、たとえば、1本線、あるいは平行線のトリガーラインは、「ヒット」カテゴリでよく使われています。ジェネレーターの種類によって、一度のストロークで1回音を鳴らせたり、あるいは複数回トリガーできるものもあります。トリガーによっては、ストロークが線を交差する速度も音に影響を与えます。

平行線の場合、線の数、方向、線の厚さなどを調整することで異なる音が作れます。

「トランスフォーム-格闘」や「スタート/ストップ-カウントダウン」ジェネレーターなどでは、より直感的に使用するために、ラインが円状といった特定のパターンに配置されています。

「ブレイク-ガラス」、「トランスフォーム-電気」のように、さまざまな角度の複数のトリガーラインを表示するジェネレーターもあります。角度のランダム具合と線の太さを選択できます。太い線を横切ると、強めの音が発生します。

粒状タイプ

粒子状のトリガーです。形状のサイズ、密度、分散を調整できます。「ブレイク」カテゴリの多くは、このアルゴリズムを使用して破片系の音をデザインします。シンセサイザーによっては、形状の位置とサイズによってトリガーされる音が選択されます。

円充填タイプ

円充填アルゴリズムは、互いに交差しないトリガー円が充填配置されます。円の密度とサイズが調整可能です。粒状の音の合成に適していますが、「ブレイク-爆発」のようにさまざまな大きさの爆発を引き起こすといった、攻撃的なシンセサイザーにも使用されています。

再帰的三角形タイプ

「トランスフォーム-グリッチ」で使用されており、ランダムにトリガーをシミュレートするのに適しています。このアルゴリズムは、特定の回数まで細分化できる三角形を生成し、三角形の密度とその細分化確率を調整できます。

破片タイプ

「ブレイク-陶片」シンセサイザーで使用されています。密度や角度の広がりを調整できます。

ボロノイパターン

ボロノイアルゴリズムは、自然界で頻繁に発生するセルベースのパターンをシミュレートし、各「セル」がサウンドをトリガーします。セルの密度とその配置を調整できます。それらの最終的な位置とサイズは、生成されるサウンドに影響を与えます。

フローフィールドタイプ

このアルゴリズムでは、流れに基づいて配置された曲線がトリガーとして使用されます。線の数、曲率、長さを調整できます。

アトラクタータイプ

アトラクタータイプは変形した平行線のトリガーで、線の張力と変形の量がサウンド合成パラメーターに影響を与えていきます。このアルゴリズムは、進化するサウンドタイプの音の作成に適しています。

アークタイプ

同心円状に円弧パーツが重なり合うタイプで、パーツの数や長さを調整できます。機械・メカの変形をシミュレートするのに適しています。

パーリンノイズタイプ

グラフィックテクスチャの生成によく使用されるパー​​リンノイズアルゴリズムは、そのサイズがそのポイントでのノイズ振幅に依存するドットを表示し、それに応じてサウンドのレベルを変調します。 「密度」パラメーターは、フラクタルレベル(=パーリンノイズのオクターブ数)を制御します。

プロトタイピング

DSP Actionの開発中に、さまざまな生成グラフィックアルゴリズムを生成し、それらを用いてサウンドジェネレーターを制御する小さなツールを作成しました。ご覧のとおり、一部のアルゴリズムは製品に用い、一部は未使用となりました。将来的には、このツールを無料でリリースする可能性があります!





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