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DSP Sci-Fi
2021/11/25

DSP Sci-Fiで本格SF映像に音をあてていこう!(前編)


SF系ジャンルの音作りに特化した効果音作成ツールDSP Sci-Fi なら、宇宙船、ブラスター、エイリアン、ロボット、UIなどの実感ある音をパラメーターを調節しながら手軽に作成できます。
SF映像シーンにぴったりの音をあてるプロセスを、2部構成で見ていきましょう。

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都市の情景音

冒頭の近代都市を見下ろす兵士のシーンです。使用した効果音パッチと解説をまとめます。

環境音_未来都市:都市から離れており、かつ夜の閑静なシーンなので、交通セクション全体を上げ、サイレンをミュートしています。環境音セクションのトーンを高くし、「ホワアン」としたSF的な幻想音に仕上げています。

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環境音_惑星バイオーム:ビルの屋上の微風を演出しています。パッチで溶岩セクションをミュートすれば風音だけが残るので、これを使います。空気ホイッスルパラメーターを上げ、風のパワー草木を下げることで、「ヒュオオ…」とした都市の穏やかな風にしています。

環境音_惑星バイオームはDSP Sci-Fi バージョン1.1で利用できる無料追加パッチの1つで、アップデートはこちらでダウンロードできます。

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乗り物_輸送船:少し離れた穏やかな乗り物の通過音を加えています。エンジンのノイズを下げ、風音の厚みを0にしています。

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DSP Sci-Fiでは乗り物の通過音を簡単に作成できます。他にもスピードバイク、空飛ぶ自動車、パトロールカーを使えば、もっとにぎやかな未来の情景音を簡単に演出できます。

色々な車両が飛び交うシーンなどでは、ピッチやモジュレーションにランダム幅を設けて複数wav書き出しすれば、音のバリエーションを手軽に生成できます。

コントロールルーム

制御室のシーンです。

環境音_指令室:部屋のトーン音を作成。ピコピコ系のパラメーターは後述するパッチと音がぶつかるため、音量を下げています。

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インターフェース_選択/クリック:兵士がボタンを押す「ピッピッ」音。多くのパラメーターが用意されており、綿密なUIデザインが可能&いろいろなボタン音を作成できます。
オシレーター音以外をミュートし、かつ若干ディレイを与えて、「ピッ」音を作成しています。また、コン音も追加し、エンベロープ設定をスムーズにすることで、ボタン音に深みを与えています。
また他のボタン音には、確定/キャンセルズーム/スワイプ音も使い、さらに操作パネルのスイッチセクションの「カチッ」音を加え、物理ボタンのようなタッチを与えています。

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生命体_虫系:インターホンから流れてくる声。話し方パラメーターにランダム幅を与え、会話にバリエーションを作っています。

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最後の会話音は、室内のLo-Fiスピーカーを演出するために、別途バンドパスフィルター&リバーブ処理をおこなっています。

設定ウィンドウで外部エディタを選択しておけば、EDIT(編集)ボタンを押すことで、音声波形がAudacityなどの外部音声エディタですぐに開けるので、ポストプロセシング作業に便利です。

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ここまでは、DSP Sci-Fiのさまざまなパッチを使用して、リアリティのある未来的な雰囲気を作り出す方法を見てきました。後編では、ブラスターアクション、爆発、宇宙船など、よりアクティブなシーンを取り上げていきます!





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